出来事
石畳の隘路を進む
両脇には、墓石が延々と並び切れ目がない
相当デカイ規模の霊園だった
外国人観光客がカメラを持って、入り口にある死者の出自がいかにも名家で金持ってたんだろうなみたいな墓を撮ってたので、ボクも釣られて階段を降りて霊園に入った
少し奥に進むと右横に寺があり、中でキレイな白人の姉さんがいたので、これまた釣られて入ってみたが、ボクに気付きそそくさと白人姉さんは逃げた
ちょっと傷ついた
賽銭箱に10円を放り投げて、先の不純な動機による訪問を詫びた
そこは、外の民家が望める吹晒しになっていてテーブルがあり,くつろげる空間だった
「寺にテラスか これはシャレオツ」
そこでチョットの間、腰を下ろしてまどろんでいるとホント気持ちいい
ボクが抱いていた霊園のイメージが変わって、穴場を発見したウキウキ感である
しかし、背後から白人アベックモブ到来
ボクは、徐にその2人に一瞥をくれてから
顔を背けタヌキ寝入りをしたのだった